写真AC雑記帳

写真ACのあれこれを書く予定

写真AC:投げ銭再考、草コインに目を向ける。

写真AC:投げ銭再考、草コインに目を向ける。

前回投げ銭に関する記事を書いたときは、最近の仮想通貨界隈に関してほとんど情報を持っていませんでした。あくまでぼんやりとした「投げ銭」に対するイメージで記事を書いたのですが、諸事情により仮想通貨に関して勉強を始めました。幾つか仮想通貨を見た結果、投げ銭に関して大分印象が変わりましたので、あらためて記事を作成してみることにしてみます。 

筆者は「bitzeny」という弱小零細の仮想通貨を細々マイニングしています。このbitzenyも含めて、まだ価値が低く仮想通貨としての地位を確立していないモノを「草コイン」と呼ぶようですが、続々新しい仮想通貨が生まれているのが現状なんですね。

新しい仮想通貨はほとんど金銭的な価値がない状況からスタートします。最初は価値が低い草コインですが、利用できる局面が増え、取引が活性化することでだんだん価値を高めていく場合があります。*1この「取引の活性化」という局面では、まずとにかく通貨の知名度が必要になります。通貨の保持者が多ければ多いほど取引が発生する可能性は高まるし、通貨を盛り上げる実力を持つ人たちが集まりやすくなります。知名度向上などを目的として、積極的に実施されている行動が「投げ銭(rain)」です。

過去の記事で取り上げた、ライブストリーミング配信に関する「投げ銭」と比べると、言葉は同じでもイメージに大きな開きがあります。ライブ配信における投げ銭特定の配信者に対する報酬、ご褒美としての性質が極めて強いものです。一方草コインにおける投げ銭は、知名度を高めるために多数の相手にとりあえずばらまくという性質があります。ここで「rain」という表現が用いられるのは、雨のようにコインを降らすイメージに由来しているみたいですね。同じ「投げ銭」という言葉で表現されていますが、その性質は必ずしも一致しません。

 

さて、写真ACにおける投げ銭は「ライブ配信」型の投げ銭だと考えていました。この種類の投げ銭は、人気が出れば相当な金額が動くわけですが、果たして写真という静的な媒体でライブ配信のような盛り上がりを演出できるのか疑問でした。過去記事では、女性投稿者によるエロ方面への傾斜を心配しつつ、高難度の撮影依頼との組み合わせで何か面白いことが起きることを期待して書いたのですが、もし「草コイン」型の投げ銭としての性質を備えたら、また違う展開があるかもしれません。

写真ACにおけるダウンロード報酬は、直接的に円を支払うのではなく、まずポイントとして付与されます。このポイントは円に換えるだけではなく、写真AC内部の広告費用へ充当することもできる仕組みになっています。企業によるポイント制は、本来的な意味ではないですが、疑似的な仮想通貨と見ることもできるように思います。

このポイントを仮想通貨のように投げ銭できる仕組みを導入したら、写真ACにおける投げ銭も結構活性化するのではないでしょうか。あるいはポイントを独自の仮想通貨=草コインで管理すればいいんじゃないかと。

現在利用できる「Bitcoin」は仮想通貨の元祖であり、価格はブレブレですが事実上の基軸通貨といえる存在です。Bitcoinによる投げ銭が廃れたわけではないのですが、低い価値ゆえに積極的にばらまかれる草コインの投げ銭とは、似て非なるものではないかと思います。最小単位ならそうではないにしても、ばらまくにはもはや財産的価値が高くなりすぎている気がするのです。

1bitzeny」をばらまくよ!という表記と「0.00001bitcoin」をばらまくよ!という表記では、価値に大差が無くてもどうしても第一印象が違います。

 

仮想通貨(暗号通貨)として、ではなくても、ポイントによる疑似投げ銭ができるだけでも投げ銭の活性化に繋がると思うので、もしもBitcoinによる投げ銭が期待したような効果を上げていなければ検討して欲しいなと思います。

 

 

*1:もっとも大半の草コインは無価値のまま消えていくようですが。