写真AC雑記帳

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写真AC:エディトリアル素材が廃止された件と、手数料の有料化

写真AC:エディトリアル素材が廃止された件と、手数料の有料化

 

1.エディトリアル素材の廃止

おそらく最近の著作権絡みのトラブルがキッカケとなったのでしょう、エディトリアル素材が廃止されました。筆者はそれほど影響を受けていませんが、ダウンロード数で言えば36回分が廃止対象に含まれていました。その件数は通算ダウンロード数からも除外されてしまっています。現在の換金額(ポイント)はメモしていなかったので、そちらまで影響を受けたかどうかは確かめられず。ちょっと失敗しました。もし減額されているなら36×2.75=99ポイントなので、およそ100円分のダメージです。これまでのポイント合計はだいたい5,500なので55分の1といったところ。あれ、結構大きいかも。

 

2.そもそもエディトリアル素材とは

そもそも「エディトリアル素材」とは何でしょうか。ざっくり定義するならば、報道や教育など公共の利益に資する限り利用することが可能で、商用利用はできない素材ということになります。裏返せばプロパティリリースやモデルリリースといった同意書が存在しない、ある意味グレーな素材でもあります。

わざわざこのような分類を設けているのは、著作権等の観点からグレーゾーンの素材であっても、なるべく生かす方向で扱えるように配慮しているのだと思います。

但し、著作権的に問題がありそうな素材がドカドカ投稿されてくるようだと、わざわざエディトリアルとして判断するコストもバカにはできないでしょうし、写真AC運営がエディトリアルとしてのお墨付きを与えることで運営側が著作権トラブルを被るリスクもあると思います。そのあたりを考えると、エディトリアル素材は廃止したほうが良いという判断に不思議はありません。

 

3.現在の状況

筆者の場合、比較的大きな影響を受けたのは伊勢神宮関係の写真でした。データは採取していないですが、他のクリエイターさんも結構非表示化の影響を受けたのではないかと思います。おかげ横丁の写真は生き残っていますが、伊勢神宮そのものに関する写真は壊滅的な状況ではないでしょうか。

伊勢神宮に限らず、権利保護の観点でグレーゾーンに属する素材を取り揃えていたクリエイターさんは大ダメージを負うケースもあったのではないかと思います。著作権関係のリスクを思えば致し方ないところでしょうか。

建物や美術品にはプロパティリリースを取得する必要があり、それが人物であればモデルリリースを取得するべきというある意味当たり前のことを実行すれば問題はないわけですけどね。許可を得るというのも、なかなか大変ですよね。

写真AC的にはグレーゾーンを思わせる写真の投稿および公開は減っていくようになるんじゃないかなあ。

 

4.手数料の有料化

次なる写真AC運営の動きは「手数料の有料化」でした。これはクリエイターの反発が強いであろう変更だと思いますが何点か想像できることがあります。

今回の変更により、引き出す金額に関わらず一律手数料300円が発生するようになりました。換金は5,000円から可能ですが、当然5,000円で換金するよりも10,000円で換金したほうが支払う手数料は少額で済むわけです。この変更を加えることで5,000円分を稼いだユーザーが直ちに換金を図る確率は下がるはずです。会社のキャッシュに注目すると換金までのタイムラグがあるということは結構重要なことだと思います。まあ、写真ACは最近増員を図ったわけで、キャッシュフロー的に行き詰まっているということはないのでしょうから、将来を見据えた変更なのでしょう。

ついでに言えば5,000円まで稼いだユーザーの数が増えてきたかもしれません。そうなると換金が発生する比率を抑える意味はさらに大きくなります。まあ、単純に手数料をケチりだしただけなのかもしれませんが。

もうひとつ見方を変えると、さすがに手数料分のダウンロード数を誤魔化すようなことはしていなかったということも言えるでしょう。誤魔化していたなら、わざわざ有料化を宣言する必要はないですから。

まあ、手数料は300円なわけですから、110回ほどダウンロード数を稼げば十分に賄えるわけです。うん、これは結構な回数ですね。しかし、あまりケチ臭いことは言わずにガンガンダウンロード数を稼ごうと考えたほうが建設的だと思います。

クリエイターの皆さん、引き続き頑張っていきましょう!